サポート通信 19年10月 (46号)                  
   たゆまぬ追求で活性化
       
”葉っぱビジネス” に学びと感動

  先日、中小企業家同友会が開催した「経営フォーラム」に参加しました。千人の中小企業の経営者が「自社を良くしたい、良い経営者になりたい」と自発的に参加するフォーラムです。基調講演と分科会という構成で、講演はNHKテレビにも出演された㈱いろどりの横石副社長が「小さいからこそできる町づくり・人づくりに学ぶ」という題材で講演されました。「葉っぱがお金に化ける・おばあちゃんがパソコンを使って」と聴けば、「ああ、あのことか」と思われる方もいると思います。

 テレビでの印象はおばあちゃん達が元気に働けることや、それがお金になるなんて良いこととだな、ぐらいの感想でした。実際、横石さんの話を聞くと現在に至るまでの苦労は並大抵の事ではなかったようです。しかしその過程で常に横石さんが心がけていたのが「町の活性化・高齢者の生き甲斐」でした。そのための施策を追求することで今日、”つまものビジネス”に高齢者が190人も参加しパソコンを駆使して収入1千万を上げるおばあちゃんがいる、Uターン・Iターンで若者が町に増え、寝たきり老人はごく少数で老人医療費も少なく町の財政にも貢献しているとの話に地域の未来を感じました。
 経営者としての理念の大切さを改めて自覚させられた感動の報告でした。

 

 さらに分科会では「財務体質強化のための具体策」を学びました。
 厳しい経営環境のなか、財務体質強化は非常に重要な課題であるが、その体質改善は「目的」ではない。では企業経営の目的は何かというと顧客の創造・満足である。目的への到達を追求し行動することで「結果=利益」が出てくる。そして評価尺度である「財務」の位置づけを正しく理解し、より良い企業経営へ活かしましょうと述べられています。
 討論の切り口は「自己資本比率を高める」ですが、その要因を「売上を増やす・コストを減らす・売上債権を減らす・在庫を減らす・固定資産を減らす」に分解し解説されました。
 目的・目標を掲げそのための具体策を考え実行していくことが経営には重要だと学んだ分科会でした。

 

 逆のサービス(分科会の続き)
 提供商品はよいものと思っていても、経営を詰めて考えていくと、顧客に逆のサービスをしている場合がないか。今回問題になった「赤福」は問題外ですが、思いこみ、あるいは気づかずにいる場合、たとえばいつでも対応できるようにと適正在庫以上の在庫を抱えることは自社にとっても負担でもあり、さらに・保管料・金利・廃棄などの費用が顧客に転嫁していくとしたら逆のサービスを提供し顧客に損を与えているのではないか。これからの課題とします。
 

 
  事業承継税制2題 


 中小企業庁が事業承継問題に関する平成20年度税制改正の要望を出しました。
 事業承継において、中小企業の非上場株式等の事業用資産の相続税の課税価額を80%以上軽減する措置の導入を要望するものです。

 現行の事業承継税制では、特定同族会社株式等を相続した場合に、課税価格の10%を軽減する措置が設けられています。しかし、依然相続税の負担が事業承継の抑制や廃業の要因となっているとして、
 ①計画的な事業承継を行うこと
 ②数年程度の事業継続
 ③株式を保有④経営従事の継続
 ⑤雇用を確保すること、等
 の要件のもとで税制面から事業承継の支援をしたいと言うものです。農業の維持継続のための相続税等の納税猶予、小規模宅地等特例などに通じる考え方なのでしょう。

 特定同族株式等に係る相続時精算課税と小規模宅地特例の適用関係に注意   
 自社株贈与特例適用の場合 相続人すべて小規模宅地特例の適用はなし


  高額な取引相場のない株式等(自社株式等)に頭を悩ますオーナー経営者にとって、19年改正の特定同族株式等に係る相続時精算課税制度は一見朗報のようです。しかし、適用にあたっては十分な検討と注意が必要です。

 特定同族株式等に係る相続時精算課税概要

相続時精算課税において ①オーナー経営者が、②取引相場のない株式等(自社株式等)を ③後継者である子供(会社の代表者になる場合)に贈与する場合には、2007年1月1日から2008年12月31日までの間の贈与については贈与者の年齢制限が60歳以上に引き下げられ、非課税枠も3,000万円に引き上げられた制度です(一定要件を満たすことが必要です)。

 さらにこの特例の適用を受けることについては、贈与者である親の推定相続人すべての同意を得ていることも要件となっています。

  このたび措置法通達が改正され、解説した資産課税課情報が出ましたが、その中で前述の特例を受けている場合には、他の相続人すべてについて小規模宅地特例の適用はないから留意しなさいとしています。「推定相続人全員の同意」のもと、重複して特例は使えないことを相続人は承知している、としています。将来予測は難しいですが現段階での適用にあたっては十分な検討と注意が必要です。

 
  我が家の「いもり」

  
 7㌢ほどのイモリが雨戸に住み着いている。前に見かけたものよりも小さいので世代交代したのでしょう。最初は正直グロテスクな生物と思いましたが、危害を加えるわけでもなくひょこひょこと吸盤をくっつけながら動く様はかわいらしい。なぜこんな住宅街にいて、これからも生きていけるのだろうかとチョット心配です。


〈通信記録表紙に戻る〉

〈通信 目次に戻る〉