サポート通信 18年4月
   定期同額給与と「役員給与の事前届出制度」     
 
  4月1日に施行された改正法人税法では、役員給与の取扱いが改正前とは大きく異なっています。手続事項も含めてよく確認しておきましょう。

 今まであまり役員と会社とが委任関係にあると意識することもなく、報酬も他の従業員と同様の感覚で支給していた法人も多いのではないでしょうか。考え方を「役員と会社とは委任関係にあるから、給与(報酬)も職務執行の対価として職務執行が開始する前に決まるはず」という基本に戻す必要があります。役員賞与が損金になるようになったから良いと単純にはいえなく、改めて役員と会社の関係を確認しておく必要があります。

 今回の改正によって、今まで役員賞与が不定期支給と言う理由で職務執行の対価性を認めなかったものを、認めるようにしたということです。役員といえども、賞与はうれしいものですね。しかし損金にする為にはいろいろな条件があります。大きくは「事前届出が必要」と言うことです。
       
  「定期同額給与」「事前確定届出給与」という言葉が新規に

 定期同額給与という言葉、改正された法人税法34条では「事業年度の毎月の支給時期に同額を支給する給与」としています。
さらに金額の改定について、株主総会の時期以外の支給額の改定を想定せず、改定する場合の取扱いも規定しています。定期給与のうち、@「会計期間開始の日から3月を経過する日までに改定された場合」のその前後で支給額が同額である場合 A経営状況が著しく悪化した等の理由により減額改定された場合に改定の前後で支給額が同額である場合としています。

 そして役員賞与、やはり改正法人税法34条にて「いつ、いくら払うのかを事前に税務署届け出た場合に支給」する給与(賞与)は損金に算入するというものです。業績悪化で少なく支給したらどうなのか、という疑問が残ります。届け出のない、臨時的な支給は今まで通り損金算入はできません。

 さてこの改正が法人税務にとってどのように影響が出てくるでしょうか。
 18年3月決算会社の今回の届出期限は6月30日まで、検討しましょう。

   5.000円以下の飲食費 社外を対象 

 交際費等のうち社外の者を対象とする飲食費等に限り1人当たり5,000円以下のものを損金に算入できるとする規定が、平成18年4月1日以後に開始する事業年度から適用されることになりました。     

 この飲食費等の損金算入は、飲食等による接待の目的とする相手は社外の者であり、社内交際費等はなりません。また飲食等の費用は1人当たり5,000円以下(支払先ごとに判定します)であること(5,000円を超えれば全額対象外)が要件です。接待相手先を社外の者としているため、その支出の内容が、支払先からの領収書等の記載事項だけではわからない場合、接待の相手先名称や飲食の席に出席した者の人数を正しく記録して保存していないと証明できず、適用されなくなります。領収書とは別に明細書を保存しておくことが必要です。

 
   定款を見直しておきましょう

 本年5月1日に会社法が施行されます。「有限会社」は無くなりそのまま株式会社としての「特例有限会社」になり原則新たな登記などは必要ありません。旧有限会社の扱いが原則従前通り継続します。しかし株式会社に変わりありません。今回の改正は、株式会社自体に実務的にも大きな変更点をもたらしています。それは規制から自治という考え方でしょうか。

 0円の資本金会社もあり得るし、役員構成・取締役会等の機関構成にいろいろなパターンが想定できるようになります。その根底は「定款」です。設立してしまえばあまり見もしませんが、会社法には至る所に「定款の定めにより」という文言が出てきます。今までは商法などで規制されてきたものが、会社は定款で自主的に決めなさい、と変わってきたのです。公開会社・株式譲渡制限制度・自己株式の取得・売渡請求などなど重要な事柄が「定款による」ことで影響を受けます、時期を見て一度見直しておくことをお薦めします。。

 
  事務所雑感
 
  先日相談に見えた方は当事務所のホームページ(HP)によるご縁でした。このところHPからのお客様が少しずつ増えてきました。事務所手作りですが思いを込めて創っています。今度はブログに挑戦です。


 3月確定申告時期を乗り越え、念願の北海道ニセコにスキーに。
 ところが期間中台風並みの低気圧で猛吹雪。それでも根性で滑りました。

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