サポート通信 17年8月
 国税庁 平成17年分路線価を公表    

相続税及び贈与税の土地等の評価額の基準となる路線価が、1日に公表されました。下げ止まり傾向がみられるものの13年連続の下落となっています。
愛知県平均では16年坪31.7万円が30.7万円に3%下落と依然として景況が反映しているとはいえません。
       
 黒字決算と減価償却費

  黒字決算で申告している企業は全体の約3割と厳しい経営状況が続いています。銀行融資への影響を考慮して、何とか赤字決算にはしたくないと経営努力をします。その際に利用される減価償却費と言う科目があります。法人は税務上、償却費として損金経理をした金額のうち、償却限度額まで損金にされます。これを活用し税法で定められた計算方法で利益を増加させての決算書が可能というわけです。個人は強制償却ですからこのようなことはありません。
 しかし投下資本を減価償却費によって回収し、また再投資を行う為に必要です。金融機関は当然償却不足のチェックを行っているでしょう。自立した企業としてやって行くためには原則的償却を実施できる体力を付ける経営戦略が必要です。

 円満相続と遺言書

 相続を円滑に進めるため遺言書を活用することが最近広く知られてきています。要件が整った遺言書であることが必要です。しかし要件が整っていてもひとつ間違えるとかえって騒動を招くと言うことも。相続税対策に関心が行き過ぎると相続そのものの争いを誘発する場合もあります。遺留分を考慮しないで遺言書作成するとか、単に節税対策としての養子縁組をしたり生前贈与や精算課税制度で贈与すると他の相続人から不満が出やすいものです。生前の対策が、時間と費用の浪費で終わり家族の絆が切れないようにしたいものです。
  〈円満相続と遺言書〉  東愛知新聞 17年8月30日(火)3面 に記事 

  円満相続と遺言書

相続を円滑に進めるため遺言書を活用することは最近広く知られてきています。要件が整った遺言書であることが必要です。しかしひとつ間違えるとかえって混乱を招く場合があります。相談を受けた事例から問題点を探ってみました。
 相談者は3人兄弟の長男、物事に慎重だった父は「公正証書遺言書」を書いてあると言っており、相続争いの心配はしていませんでした。知人から「養子縁組をすると相続税が安くなる」と聞いた父は、勧められるがままに相談者の嫁と養子縁組の手続きをしました。
父が亡くなり遺言書を開いてみると内容は概ね相談者の予想どおりでしたから、順調に遺産整理も終わると思っていました。ところが弟たちからクレームがでました。次男は「遺言書の内容は私の遺留分を侵害している」と言い、三男は「養子縁組が有効かどうか疑わしい」と言い出したのです。
兄弟が受け取る財産のバランスを考えていた父は、弟たちに相応の贈与をしていました。しかしそのことは遺言書に書かれておらず、生前贈与した証拠も残されていなかったので二人の「そんなにはもらっていない」の一言で伝聞証拠となってしまい、また養子縁組も手続きの不備が発覚し裁判で縁組無効の判決を受けてしまい、結局弟に要求されるがままの遺留分相当額を支払いました。弟たちは相続分は増加したものの相続税や他の費用がかさみ手元に残った額は期待したほどでは無かったようで、相談者も養子無効による追加の相続税納付と兄弟争いによる精神的負担は大きなものでした。生前父がもめないようにと考え作成した遺言書や様々な準備も、時間と費用の浪費で終わり兄弟間も疎遠状態です。専門家と十分な検討をすることの重要性を改めて実感しています。
 

〈通信記録表紙に戻る〉

〈通信 目次に戻る〉