サポート通信 17年7月
 人材育成支援の投資促進税制の活用

人材投資促進税制の創設(措42-12)が17年税制改正の中目玉ですが、これは

@青色申告者である個人又は法人が必要経費等として支出した教育訓練費が、直前2年以内のそれの平均額を超える場合に、超える部分の金額の25%相当額の税額控除を認める、

A中小企業者等の場合は、@に代えて、教育訓練費の総額の20%相当額の税額控除を認める、   

というもので、両制度とも税額控除の額は税額の10%が限度とされています。

 適用年度は、平成17年4月1日から平成20年3月31日までに開始する各事業年度(個人の場合は平成18年から平成20年までの各年)で、3年間の時限措置とされています。

 対象となるのは使用人で、いわゆる正社員やパート・アルバイトほか、直接の雇用関係のない請負社員や派遣社員等も含まれるとされています。

 こうしてみますと団塊の世代の大量退職を迎え、新規社員を雇用していく企業にとって朗報です。しかし内容は少し細かく、 教育訓練費の範囲については、教育訓練等を「使用人に対して行う教育、訓練、研修、講習その他これらに類するもの」とし、具体的に4つの区分に応じた費用を列挙しています。

 又設備を取得した場合の取得費や減価償却費については対象とされていません。資産計上の必要のない取得価額10万円未満のパソコンを取得して教育訓練等に使用した場合にどうかというと『教材』として直接使用する教育訓練で現実に実施されればOKのようです。 教育訓練費に充てるため他の者から支払を受ける金額を控除することとなっていますので内容をチェックしましょう。


 経済産業省のHPで「人材投資促進税制のQ&A集」を公表しています。実際に対象費用を抽出する際の判断材料の参考にしてください。
 ( http://www.meti.go.jp/policy/jinzai_seisaku/jinzaitoushi_zeisei.htm )

        
 月次決算の推進と公表

 異業種の勉強会において、月次決算を翌月早期に主任クラスまで集めて税理士とともに発表し、経営サポート資料としている企業にお会いしました。
 企業経営においては的確な判断がスピードと共に要求されます。その判断材料の1つに財務会計資料があります。生きた情報としての会計資料は早ければそれに越したことはありません。早期に行うためには自社での会計ソフトによる記帳入力が不可欠です。当事務所は『弥生会計』を推奨ソフトとしています。今年のVer.05から顧客先と事務所のデータ連携がネットでできるようになり使い勝手もよくなりました。
  
 新しい「会社法」が6月29日成立しました。来年中に施行されます。

 有限会社が廃止され、株式会社に統一されます。現在の有限会社はそのままの名称で存続可能です。
  新「会社法」では役員賞与を職務執行の対価と明記し企業会計上は費用処理で統一してます。税務上は、会社法施行後も引き続き役員賞与損金不算入の原則が維持される可能性が高く会計上は経費処理、税務上は損金不算入というケースが増えそうです。
 業績連動型役員報酬すなわち、当期の役員報酬を決定するときに、前年の業績を加味すれば、通常の役員報酬の改定と同じで、毎月定期、定額に支払われるなら、規定に沿った手続きがされているということです。過大報酬かどうかは検討します。
 セカンドオピニオン 
 
  重要な治療を受ける際に主治医の説明だけでは判断に迷う場合、あるいは他に何か方法があるのではないかと思ったとき、他の専門医の診断を求めることも必要でしょう。これがセカンドオピニオン(第2の意見)と言われますが、とても大切なことではないかと思います。
大きな税務判断を必要とする相続案件では、税理士の見方が変われば処理方針も変わります。複数の税理士の意見を聞いてみましょう。多少の費用を考えても、トータルの費用対効果はあがると思います。

  最高裁 妻への必要経費算入を認めず (納税者敗訴の判決確定)

 別々に独立して事務所を営む弁護士の夫から税理士の妻へ支払われた税理士報酬の必要経費への算入が否定される判決が確定しました。税理士業界では注目していた判決でしたが最高裁は7月5日、「生計を一にする親族に支払う対価を必要経費に算入しないとする所得税法56条」を支持する判決を下しました。
 しかしハイそうですか,とすんなり腹に落ちません。親子であれ、夫婦であれ、それぞれが事業を興し生活しているのが当たり前のこの時代に旧来の考え方をそのまま適用していくのは合わないのではないかと思います。


 事務所のお休み 8月13日〜15日

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