事務所通信 15年10月
キャッシュフロー  
 
 キャッシュ・フロー経営を検討する

「キャッシュ・フロー」という言葉、企業経営にとって重要なキーワードとなっています。特にこの不況期(若干景気は上向いてきたとも言われますが、実感はほとんどありません)、頑張って売上げを伸ばし利益は出たが納税する資金がない、あるいは売掛金が回収できず現金が入ってこないなどの問題点が現れています。
 会計は税務も含め貸借対照表、損益計算書を「実現主義」「発生主義」で利益や損失を計算してきました。しかし上述のように、勘定合って銭足らずという状態(黒字倒産)が発生するときの、「勘定」が会計上の損益なのです。
 
 キャッシュ・フローという言葉は近年になって注目されていますが、昔からあった資金繰表とよく似ています。大雑把に言えば、入金で支払いが賄えるかな、と言う感覚を形式化したのが、「キャッシュ・フロー計算書」です。すなわちその営業年内に、どれだけのキャッシュ(現金預金)を稼ぎ出し(営業キャッシュフロー)、どのくらい投資にキャッシュを回せるかなどという資金の流れと有り高を示した計算書です。

 従来の「損益」を重視する会計とあわせ、キャッシュ・フロー計算書の導入で、「キャッシュ」を加えた会計概念で総合的に判断することが重要だと思います

 経営戦略や経営姿勢がわかる

 キャッシュ・フロー計算書で何がわかるのかというと、 ずばり「キャッシュが期末に
どれだけ残っているか。」「キャッシュが増えた原因、減った原因は何か。」が一目瞭然にわかるのです。つまり、会社の経営戦略や経営姿勢がわかるようになります。この意味で作成義務のない中小企業でもキャッシュ・フロー経営を充分使いこなしていくことがこれからは求められるでしょう。
 では キャッシュ・フロー改善をどのようにするかというと、当たり前のことですがいかに「キャッシュ」を稼ぎ、それをいかに有効に使うかです。
(1) まずは利益の拡大、現金回収につながる売上(利益)の拡大。
 (2) 売上債権と仕入債務のバランスの改善、債権回収サイトの短縮、回収条件の見直し    と整理、債務支払の見直し。
 (3) 在庫の圧縮、在庫が増えれば金が眠る
 (4) 経費の削減、予算と実績管理での利益管理が必要。
さらに、 過剰投資の抑制や非効率的な投資・不要な投資はないか、自社の事業目的に外れた投資をしていないかの検討(投資キャッシュ・フローの改善)が必要です。

☆ 福利厚生費 慶弔規定があっても ☆
 社内に慶弔規定があっても、損金計上は社会通念上相当額でという判断を国税不服審判所が出しました。 前提として、役員を被保険者、法人を契約者・保険受取人とした定期保険契約を締結し、それに基づき保険金を受け取った法人が、その保険金を役員に対して見舞金(390万円)として支払ったというものです。この法人の慶弔規定では、全役員・全従業員の死亡、入院等の弔慰金及び見舞金に関する記述で、役員に関しては一旦会社が保険金を受取り(益金)、その半額を見舞金として支払うこととされていました。  法人は、この見舞金の支払額を福利厚生費(損金)としましたが、この是非が争点となり、税務署側は、「社内規定に基づき支払った見舞金の“全額”が、直ちに「福利厚生費」に該当する訳ではなく、社会通念上相当と認められる部分が損金に算入し得ると指摘し、入院1回当たり“3万円”が社会通念上相当である」として、これを超える金額を役員賞与として更正しました。
 これに対し審判所は、類似法人の支給状況を検討した上で、福利厚生費としての見舞金の上限を入院一回当たり5万円と認定し、それを超えて支払った部分は、役員に対する賞与と認定しました。
 納得できるかどうかは別ですが、今後の保険の契約や支出の際に検討する必要があります。
瓦の産地から干支瓦・置物の紹介
  碧南・高浜は三州瓦の産地です。常滑を含め焼き物が盛んです。その技術を生かしたものに、干支瓦・置物があります。窯元によって少しずつ表情が違い、瓦は彩色・金色・いぶしなど、また置物も大黒様や親子ザルなどそろっています。各種贈答品の販売会社潟Xギカが各種の製品 を扱っています。『縁起物』で来年を良い年にしたいものです。

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