事務所通信 15年9月
あらためて消費税  
 税調中期答申で、消費税率の引き上げに初めて触れられ、財務省も財界首脳も消費税率の二ケタの引上げ発言が目白押しです。
今や基幹税目の消費税。15年税制では大きく改正がありました(平成16年4月1日から実施)。改めて改正点を見直ししておきたいと思います。
 主なの改正点は 免税点・簡易課税制度・総額表示等の改正です。これは中小零細企業に直接影響します。

(1) 事業者免税点制度
 基準期間(前々暦年、あるいは前々事業年度)の課税売上高が3,000万円以下の事業者には、消費税の納税義務が免除される事業者免税点制度が設けられていますが、今回適用上
限を1,000万円まで引き下げることとされました。これにより新たに136万社(者)が課税
事業者になります。

(2) 簡易課税制度の改正
 基準期間における課税売上高が2億円以下の事業者が、選択により、売上げに係る消費税額を基礎として、仕入れに係るみなし仕入率により消費税額を簡易な方法により計算でき
る簡易課税制度が設けられています。 その適用上限が2億円から5,000万円に引き下げられ
ました。これにより新たに56万社(者)が簡易課税制度を受けられなくなります。
 みなし仕入率は、次のように定められています。       
 第一種事業(卸売業):90%、
 第二種事業(小売業):80%、 第三種事業(製造業等):70%、                  第四種事業(その他):60%、 第五種事業(サービス業等):50%

 ※ 新たに課税事業者となる者の特例
 簡易課税制度を選択するためには、原則その適用を受けようとする課税期間の開始前に届出 書の提出が必要ですが、平成16年4月1日以後最初に開始する課税期間に新たに課税事業者となる事業者が、「簡易課税制度選択届出書」を最初の課税期間中に提出した場合は適用されます。

  改正による留意点  原則課税の場合
    @ 売上げを 課税・非課税・不課税に区分する
    A 仕入れ税額控除に必要な課税仕入れとそれ以外を区分する
    B 帳簿・請求書等を保存する
  改正による留意点  簡易課税の場合
    @ 課税売上げの区分・業種の区分(各取引)をする

 新たに課税事業者となる1000万から3000万の事業者は、消費税の転嫁の問題とあわせ、慣れない課税区分などにとまどうことでしょう。5000万超で簡易課税から原則課税になる場合も売上げ、仕入れともに消費税の「制度」と「感覚」を順次覚えていかなければなりません。

(3) 課税期間の特例制度の改正
 今回、1ヶ月の課税期間特例が設けられました。一旦この特例を選択した場合には、事業を廃止した場合を除き、2年間は継続適用することが原則ですが、簡易課税を適用していて、期の途中で機械新設など多額な課税仕入れが発生する等の場合に検討すると有効です。

(4) 総額表示義務規定の創設
「不特定かつ多数の者」を対象として行う取引に総額表示が義務づけられました。
総額表示の義務付けは、値札や店内掲示、チラシあるいは商品カタログなど、価格をあらかじめ表示する場合ですから、「レシート(領収書)」や「請求書」は対象となりません。

少額の贈与   相続時精算課税制度
 特定贈与者からの贈与財産(時効分の贈与もすべて)を相続財産に加算する相続時精算課税制度を選択した者は、選択後、どんな少額の贈与であっても、特定贈与者からの贈与があれば贈与税の申告が必要となることから、その贈与の時から何年たっていようとも、精算時にはすべての贈与財産を加算しなければなりません。
キーワードは「どのようにしたら」
  私が加入している中小企業家同友会の例会で「がんばれ社長」というユニークな会社名の武沢社長に「経営指針は羅針盤」をテーマで講演していただいた時の話です。
 我が社は「何を売っているのか」という問いかけや、顧客先の三大ニーズ(廉価・便利性・専門性)の追求と、そして質を追求する経営指針がいかに重要かを語っていただきました。さらに自社の経営課題リストを書き上げ、リストの頭に「どのようにしたら」を付け考えていくと前向きの経営になるという話に、全員がやってみました。するとなるほど問題点が明らかになり、これからの方向性が具体的に出てきます。さすがにコンサルタントの人の話は違うと感心し、今「どのようにしたら」をキーワードにしていろいろな課題に取り組んでいます。
オススメ  武沢氏がほとんど毎日配信しているメルマガ(無料)は為になります。
       http://www.e-comon.co.jp/ から申し込めます。

〈通信記録表紙に戻る〉


〈通信目次に戻る〉