事務所通信 15年7月
自社の信用格付を高める 
 中小企業は銀行へ積極的に情報開示をしていきましょう
中小企業庁が4月、平成14年度中小企業白書を公表しましたがこの中で、今後の中小企業の課題として、@外部人材の活用した経営、A自らの対面する市場にあった水準の技術の洗練化、B銀行への積極的な企業の情報の伝達等が特に必要であるとの方向性を示しています。
キーワードは、技術の洗練化、自社にとって新しい製品よりも、市場にとって新しい製品であること、さらに経営面では、能力のある人材を求め、同族企業から非同族企業への脱皮等により外部人材の活用です。
 さらに、「財務に現れない企業の情報を銀行へ伝達する必要性」として、中小企業は必要な時だけ金融機関に行くのではなく、自主的に自社の情報や財務諸表等を金融機関に提示することが資金調達の鍵ともなろう、とも述べています。

 「貸し渋り」「資金繰り」「資金調達」などの資金対策は切実です。金融検査マニュアルの言う「適正な債務者区分」すなわち信用格付けをどう獲得するのかが問われます。
 金融検査マニュアル別冊では「中小零細企業の実態に応じた判断による運用」を指示しています。 もちろん検証ポイントの第1は、企業の決算書に基づく財務評価です。安全性(自己資本比率など)収益性(経常利益率など)成長性(増加率)や、債務償還能力(キャッシュフロー)などにより評価しています。
金融検査マニュアル別冊では 「特に中小零細企業は財務状況のみならず、技術力・成長性・役員報酬等総合勘案し判断する」としています。市場規模、業歴、経営方針・自社の強みなどの評価要素が加味されます。
 財務内容の改善はもちろんですが、「信用格付けの向上」について金融機関に納得いく説明が出来る資料の収集や経営改善計画を策定し数字に基づいて担当者と交渉します。
決算書だけの画一的・硬直的な評価から、自社の事情を考慮した柔軟な判断を求めましょう。金融検査マニュアル別冊は銀行融資のための参考資料です。。
配偶者特別控除とパート収入
平成16年分以後の所得税(個人住民税は17年分)について、配偶者特別控除の内、控除配偶者(所得が38万円以下)について上乗せ部分が廃止されます。配偶者がいるサラリーマンの家庭にとって「配偶者特別控除」の廃止は、税負担の増加へと直接結びつく厳しい見直しであり、妻のパート収入が103万円未満の世帯の税負担は確実に増加します。
 パート収入の増加と世帯全体の実収入を比べてみますと、家族手当を考慮しても130万円を超えると国保・年金の影響で170万円ぐらいまでは、実収入は減少します。
農地の贈与   相続時精算課税制度
 平成15年4月の改正での相続時精算課税制度の創設に伴い、農地等について贈与税の納税猶予制度と相続時精算課税制度の間の適用関係が次のように調整されました。 
 相続時精算課税適用者が、特定贈与者税からの贈与により取得した農地等について、納税猶予の適用を受ける場合には、その農地等については相続時精算課税の適用を受けることはできず、また贈与者が贈与の年の前年以前において農地を推定相続人に対し贈与した場合で、その農地について相続時精算課税が適用されているときの贈与については、贈与税の納税猶予を適用することはできません。

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