事務所通信 15年3月
税理士に頼むと損する?得する?
 ちょうどこの時期は、新聞でも書店でも「税に関する記事や書籍が多く目につきます。近くの本屋で、「相続税申告、自分でやれば、150万円得する」といった本にあいました。内容は、自分の遺産総額が1億5千万円で、税理士報酬が193万円。申告まで10月あるのだから、税理士に頼まなくても、税務署に聞いたり、不動産業者に聞いたり、コンサルタントの知人に聞くなどして、自分でも書籍を読んでやれば遺産の評価も、分割協議も、さらに申告書の作成まで自分で出来ます。そうすれば、税理士に頼む費用の150万円が浮かせます。・・・というものでした。著者は、税理士ではありませんが経済関係の人です。もう一冊は、不動産業者の方が書いた本で、やはり、相続税申告を自分で考えてすれば、税額も、報酬も安くすんだ、といった内容でした。

 確かに、日本の法律は、国民や、納税者が理解していることを前手に動いています。税法も、申告者自身が計算し申告できることを前提にしていますから、時間があれば大抵のことはできます。報酬も払わなくてすみます。しかし残念ながら、一冊の本を読んでできるような仕組みでないことも確かです。
 アメリカでは、給与所得者も申告します。日本のように、給与所得者控除という「経費」ではなく、自分で経費の計算をします。日経新聞の記事に、「簡易な計算書は、郵便局にもあるが、自分でする計算では、数百ドルの経費が、税理士に計算してもらうと、二千数百ドル、報酬を50ドル払っても十分ペイできる」といった記事がありました。もちろんそれは、脱税ではありません。節税です。
 
 確かに税理士報酬は、そんなに安くはありません。自分でも時間をかければできるけれど、それよりか頼んでやってもらった方が、時間も節約できるし、なりよりいろいろな知識を買うことができ、結果的に節税ができる。それが、税理士という資格者に依頼するメリットではないでしょうか。税法は、「・・する」という規定だけでなく、「・・・できる」いう規定があります。これは納税者側で選択しなければ、恩恵できないのです。そこまで税法を理解するのは、税理士に任せた方が効率的と思いますが、どうでしょう。

 

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